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院長ごあいさつ
Dr.前橋の「診療日記」
今月の健康アドバイス
前橋院長
ラップで傷や湿疹が治る!?

擦り傷をしたあと、ガーゼをしていてもいつまでも傷から汁が出てきて治りにくかったことはありませんか。
あるいはやけどのあと、水ぶくれができて困ったことはありませんか。

傷の手当てと言えば、イソジンなどで消毒をして、救急絆創膏やガーゼを貼っておくものと思われていました。今でもそれが正しいと思っている医療関係者も多いのではないでしょうか。
ところが最近、このような傷の手当ての仕方が間違っているのではないかと言われるようになってきました。最近提唱されている傷の治療の2大原則は「消毒しない」「乾かさない」と言うことです。
「え〜!?消毒しないなんて、ばい菌が傷口に入ったらどうするの?」
とびっくりするかもしれません。でも心配ご無用です。人間の体は、ばい菌を排除するだけの抵抗力を持っているのです。



けがをしてとりあえず出血が止まったあと、あるいはやけどのあとなどでは傷口から透明な液が出てきます。実は、この透明な液には白血球や傷を治すための成分がいっぱい詰まっているのです。ところが消毒してしまうと、白血球や傷を治す成分が壊されてしまうため、逆に傷の治りが悪くなります。
最近うがいをするのにイソジン液でするよりも、ただの水でうがいした方が風邪になりにくかったと新聞に出ていましたが、これも同じ理屈かもしれません。
ですから、けがややけどをしても、消毒薬で拭く必要はなく、汚れていれば水道の流水でやさしく洗うだけで充分です。
「傷を乾かさない」というのも同じ理屈です。
傷を治すには白血球や傷から出てくる液が大切ですが、ガーゼで被うとその液を吸い取ってしまいます。また、ガーゼをしていると傷とくっついてしまい、ガーゼを取るときに傷口が剥がれて痛みます。



では、傷を乾燥させないようにするにはどうすればよいでしょうか。
最も簡単なのは食品用のラップを適当な大きさに切って傷をおおい、周囲を絆創膏で止める方法です。こうすれば傷を保護し、乾燥も防げます。傷口から液がたくさん出てくる場合は、ラップの上からガーゼで被います。
では実例をお見せしましょう。
下の写真は、私の足にできた水ぶくれが破れ、そこをラップで被った状態です。
私は皮膚が弱くて、時々かぶれて水ぶくれができてしまいます。本当は水ぶくれは破らないようにし、水だけ抜いてそっとしているのがいいのですが、今回は救急絆創膏を貼っていたところ、絆創膏を剥がすときに水ぶくれも破れてしまいました。
そこで、ちょうどいい機会とばかりにラップで被いました。周囲は絆創膏で止めていますが、絆創膏かぶれしやすい人は薬局で「皮膚にやさしい絆創膏」と言って購入されたらよいでしょう。
↓ 1日後
左の写真は、ラップ療法をして1日後の状態です。
表面はきれいなピンク色で、周囲から少しずつ傷が修復されて小さくなりつつあるのがわかります。
↓ 3日後
左の写真はさらに3日後の写真ですが、傷の表面は薄皮で被われ、傷が縮小してきているのがわかります。ここまで来ると、ラップ療法がなくても治りますが、ラップをしばらく続ける方がより早く、きれいに治るでしょう。


ラップ療法については、詳しくは水原章浩先生の「自分で行うとっさの傷の手当て」(金原出版)をご覧ください。水原先生は病院でも大きな傷ややけどにこの治療法で成果を上げておられます。
また、水原先生によるとラップ療法は湿疹の治療にも効果があるようです。
最近冬になると皮膚が乾燥してかゆくなる方が増えており、私もそうですが、寝る前にラップでかゆいところを被うと、朝には皮膚がしっとりとし、効果があるようです。
湿疹や治りにくいけが、やけどなどで、お困りの方はお気軽にご相談ください。


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