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Dr.前橋の「診療日記」
今月の健康アドバイス
糖尿病の治療薬
よく使われる薬

ここ数年の間、糖尿病については多くの薬が開発されてきました。これまで血糖コントロールが難しい場合が多かったですが、新しい薬の登場により、少ない副作用で効果的に血糖を下げることが可能になってきました。今回はよく使われる薬について説明したいと思います。

1 . ビグアナイド系薬

(メトホルミンなど)

ビグアナイド系薬は現在糖尿病の標準的な治療薬として最もよく使われる薬です。1回250mgから750mgを1日2〜3回服用します。この薬は主に肝臓で糖が作られるのを抑制し、低血糖を起こすこと無く血糖を低下させます。この薬を服用することで、死亡率や心筋梗塞の発症が減少することが証明されています。また大腸癌、肝臓癌、肺癌の発症も抑えることが報告されています。
注意点として、腎不全の方、高齢者では副作用が出やすいので注意が必要です。また脱水や発熱の時には使用を控えた方がいいでしょう。さらに、造影剤を使用したCT検査や、血管造影検査では、腎障害の副作用予防のため、検査の前後3日間は服用を中止する必要があります。
2 . DPP-4阻害薬

(インスリン分泌調節薬、グラクティブ、ジャヌビア、エクア、ネシーナ、トラゼンタ、テネリア、スイニー、オングリザなど)

DPP-4阻害薬は近年開発された新しい薬ですが、副作用が少ないため使用量が大変増えており、多くの製薬会社から発売されています。この薬は血糖の変動に合わせてホルモンの分泌を調節することにより、低血糖を起こすことなく血糖値を下げます。ただし他の糖尿病薬やインスリンと併用すると低血糖を来す恐れがあります。難点は価格が高いことです。
最近1週間に1回の服用ですむ薬が発売されました(ザファテック、マリゼブ)。
3 . SGLT2阻害薬

(尿糖排泄促進薬、スーグラ、ルセフィ、フォシーガ、アプルウェイ、カナグルなど)

最も新しい薬で、血液中の糖分を尿から出すことにより血糖を下げます。単独使用では低血糖を起こしにくく、体重低下が期待されるため、特に太り気味の方に効果があります。副作用としては尿量が多くなるため、脱水になりやすく、水分を多めにとる必要があります。下痢や風邪で食事をとれないときは使用を中止した方がいいでしょう。また尿に糖が多く混じるため、膀胱炎や陰部のただれの原因になります。この薬もたいへん価格が高いことが難点です。
4 . スルフォニル尿素系薬

(グリメピリド、グリクラジド、グリベンクラミドなど)

この薬は膵臓からのインスリンの分泌を促すことにより血糖値を下げます。古くから使われている薬で、安価でたいへん効果も強いですが、反面低血糖の恐れがあり、また体重が増えやすくなります。以前はよく使われましたが、徐々に使用量が減ってきています。
5 . 糖吸収調整薬

(セイブル、アカルボース、ボグリボースなど)

この薬は、糖の吸収を遅らせることにより、食後の血糖の上昇を防ぎます。特に食後に血糖が上がりやすい方に効果的ですが、1日3回、食事の直前に飲む必要があります。副作用として、腹部膨満感、下痢などがあります。高齢者や腹部の手術を受けたことのある方は腸閉塞の恐れがあり、注意が必要です。

その他、インスリン抵抗性改善薬(ピオグリタゾン)、即効型インスリン分泌促進薬(シュアポスト、ナテグリニド、ミチグリニドなど)があり、さらにこれらの薬の合剤があり、状態に応じて使用されます。

注意したい低血糖

どのような薬にも利点と副作用があります。特に気をつけるべきは低血糖で、服薬後に発汗、不安感、動悸、手の震え、顔面蒼白などが現れます。ひどくなると頭痛、目のかすみ、空腹感、ねむけ、さらに進むと意識の低下、異常行動、けいれんなどが起こります。低血糖が疑われたら、糖分をとりますが、ブドウ糖が最も効果的です。

特に糖吸収調整薬を飲んでいる方はブドウ糖以外では血糖値を上げることはできません。

このため、糖尿病の薬を飲んでいたり、インスリンを使っている方は普段からブドウ糖を含む食品を携行するようにしましょう。ブドウ糖は薬局などで購入することができます。

その他、服薬していて気になることがあれば、いつでも医師または薬剤師に相談しましょう。

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