http://www.dr-maehashi.jp
今月の健康アドバイス
院長ごあいさつ
Dr.前橋の「診療日記」
今月の健康アドバイス
高齢者の貧血に注意
貧血の症状

当院では高血圧、糖尿病などで通院されている方に定期的に血液検査を行いますが、時々貧血が見つかることがあります。
貧血は血液中の赤血球が足りなくなる状態で、血液中のヘモグロビン濃度が、通常男性で13.5g/dl未満、女性で11.3g/dl未満が貧血となりますが、65歳以上の高齢者では11g/dl以下を貧血と考えてよいとされています。
貧血になると顔が白くなり、立ちくらみ、動悸、疲れやすさなどが起きますが、徐々に進行する場合はあまり症状がないこともあります。

鉄欠乏性貧血

高齢者で貧血が見つかった場合、どうすればいいでしょうか。
貧血には色々の種類がありますが、その一つとして鉄欠乏性貧血があります。鉄欠乏性貧血は、出血などにより体内から鉄分が少なくなることにより起こる貧血です。
若い女性では月経による貧血が最も多い原因ですが、高齢者の場合は胃腸からの出血を考える必要があります。
胃腸からの出血の原因としては、胃・十二指腸潰瘍、胃癌、大腸癌などがあります。従って、高齢者で鉄欠乏性貧血が疑われた場合は、胃や大腸の内視鏡検査を受けた方がいいでしょう。

胃潰瘍が見つかった場合、普段飲んでいる薬が原因のことがあります。
たとえば動脈硬化予防のために服用しているアスピリン、腰や膝の痛みのために飲んでいる鎮痛剤などです。アスピリンは中止すると脳梗塞などの原因となるため、処方してもらった医師に相談しましょう。痛みがあまり強くない場合は、鎮痛薬を中止することで胃潰瘍が治ることもあります。

慢性炎症による貧血

その他高齢者の貧血の原因として多いのは慢性炎症状態による貧血です。これは体内に炎症を起こすような状態があると起きる貧血です。
炎症の原因としては肺炎などの感染症、癌、白血病、リウマチ、膠原病などがあげられます。多くの場合、貧血は軽度(ヘモグロビン濃度が10g/dl程度)8g/dl以下の強い貧血になることもあります。このような場合、貧血そのものの治療よりも、元の病気を治療することが重要となります。

 
腎臓機能の低下による貧血

高齢になると腎臓の働きが低下し、これにより貧血になる場合があります。
腎臓ではエリスロポエチンという赤血球の合成を促すホルモンが作られていますが、腎不全になるとエリスロポエチンの働きが低下し、貧血を生じます。この場合、エリスロポエチンの注射を行うことで貧血は改善します。

高齢者の貧血の3分の1は原因が不明と言われています。

この場合ヘモグロビン濃度が10g/dl以上で変化がなければ、そのまま経過を見てもいいでしょう。

以上より、高齢者の貧血には重大な病気が潜んでいる可能性があり、貧血が見つかった場合はかかりつけ医に相談し、必要に応じて精密検査を受けましょう。

過去の健康アドバイス一覧へ
 〒669-1541 三田市貴志字丁田79-1  TEL : 079-553-8088 FAX : 079-553-8077 E-mail : info@dr-maehashi.jp
Copyright (c) att's corporation all rights reserved. このHPの画像・文章・デザイン等の無断転載・複製を禁止します。