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今月の健康アドバイス
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Dr.前橋の「診療日記」
今月の健康アドバイス
時々あるけれど気がつかない病気
〜バセドウ病

前回は甲状腺機能低下症についてお話ししましたが、今回は甲状腺機能亢進症、その中でも代表的なバセドウ病についてお話しします。

どんな病気?

バセドウ病は20〜30歳代の女性に多い病気ですが、中年以降や男性でも発症することがあります。バセドウ病になると甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、そのために様々な症状があらわれます。

代表的な症状としては、汗をかきやすい、脈が早くなり、ドキドキする、食欲があるのにどんどんやせてくる、下痢しやすい、手がふるえる、などです。甲状腺はのど仏の下にあり、バセドウ病になるとこの場所が腫れてきますが、高齢者などでは目立たないこともあります。その他特徴的な所見として、目が大きく開き、眼球が飛び出してくるような感じになります。

バセドウ病になると心房細動という不整脈になることがあります。心房細動は高齢者に多い病気ですが、もしこの不整脈がある場合は、一度甲状腺ホルモンを調べてもらうといいでしょう。

診断法

典型的な症状(甲状腺の腫れ、目の飛び出し、動悸、ふるえなど)があれば診断は容易です。しかし高齢者の場合は甲状腺の腫れや目の飛び出しが目立たず、頻脈、心房細動、体重減少などが現れやすい症状です。

最終診断は、血液検査により甲状腺ホルモンが高値で、TSH受容体抗体が陽性であれば、バセドウ病と診断されます。場合によっては甲状腺シンチグラム検査、超音波検査なども行います。

治療法

治療法には、薬物療法、手術療法、放射線ヨード治療があります。大半の方は薬物治療をまず行います。

薬物治療は、メルカゾールという薬を通常1日15mgから開始し、甲状腺ホルモンの値をチェックしながら、減量し、1日5mgで維持療法とします。通常1年から数年間服薬が必要になります。TSH受容体抗体が陰性になれば中止できる場合が多いですが、再発も時々見られるため、主治医とよく相談しながら根気よく治療を行いましょう。
薬物療法の副作用として、じんましん、肝障害、白血球減少症などがあります。服薬開始後2〜3ヶ月以内に起こることが多いため、投与初期には2週間ごとに受診することが望ましいでしょう。副作用が出た場合は別の薬に変更しますが、それでもだめな場合は手術や放射線ヨード治療を選択します。

手術療法は、大きくなった甲状腺を切除し、甲状腺ホルモンを正常化します。副作用のために薬物療法が行えない人、難治性バセドウ病の方などが対象になります。手術の合併症として声のかすれ、副甲状腺ホルモンの低下、出血などがあります。

放射線ヨード治療は、薬物治療が困難で、手術を希望されない方が対象になります。放射線ヨードを服用すると甲状腺に薬が集まり、1〜2ヶ月後から甲状腺ホルモンが低下します。経過中に一時的に甲状腺ホルモンが過剰になったり、数年後からは甲状腺機能低下症となり、甲状腺ホルモンの内服が必要となる場合があります。妊婦、妊娠の可能性のある女性、授乳婦、18歳以下の小児などは治療を行うことができません。

薬物治療だけなら当院でも行っていますが、外科治療、放射線ヨード治療が必要な場合は専門施設に紹介しています。

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