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今月の健康アドバイス
院長ごあいさつ
Dr.前橋の「診療日記」
今月の健康アドバイス
あなたは精神薬中毒ではありませんか
「薬物中毒」と言う言葉を聞いて、皆さんはどのような薬を思い浮かべるでしょうか。
おそらく麻薬や覚醒剤中毒のことを考えるのではないでしょうか。
ところが薬物中毒は、普通に医療機関で出されている薬でも十分起こるのです。
代表的な物としては睡眠薬、精神安定剤、抗うつ薬などの精神薬があります。
依存性と習慣性
睡眠薬は、始めは「時々眠れないことがある」などの理由で処方してもらいます。
初めて睡眠薬を飲んだ時は、少量でも大変良く効きます。
ところが翌日は薬がないと、やはりよく眠れません。
そこで毎日薬を飲んでいるとだんだんからだに慣れが生じ、1錠では眠れなくなり、2錠や3錠にしたり、他の睡眠薬を追加したりするようになります。
そうなるとからだは全く睡眠薬に依存した状態になります。
精神安定剤もよく使われる薬です。
当院には高血圧や不整脈の方がよく来られますが、これらの原因としてストレスが関係している場合があります。そこで、以前はこれらの方にリーゼやデパスなどの安定剤が処方されていました。
これらの薬を飲むと、確かに良く効きますが、やはり薬を急に中断すると動悸や不眠・頭痛・神経痛などの禁断症状が起こるため、薬物中毒になっているといえます。
副作用の危険性
睡眠薬や精神安定剤として処方されている薬の多くは、ベンゾジアゼピンという種類です。
精神科や心療内科の医師に尋ねても、ベンゾジアゼピンは長期に飲んでも安全と言うでしょう。
しかし実際は数日の服用で依存症になることもあり、数ヶ月以上の服用の場合、やめたあとに永続的な神経的な痛み、頭痛、認識記憶障害、記憶喪失などを来すことがあります。
イギリスでは30年前にベンゾジアゼピンと脳萎縮との関連が疑われる調査が行われており、そのことが最近明るみに出て大きな問題となりました。
睡眠障害に対しては、ベンゾジアゼピンに加えて抗うつ薬もよく使われます。
ところが抗うつ薬にも依存症があり、副作用も大きな問題となっています。
予防のための取り組みで・・
「睡眠キャンペーン」と言うのをご存じでしょうか。
自殺予防を目的として2010年から内閣府が始めたものですが、静岡県富士見市では全国に先駆けて2006年頃からこのキャンペーンを行いました。
驚くべき事に、キャンペーン開始後、ほかの地域に比べて富士見市の自殺者は減るどころか、むしろ増加したのです。これはキャンペーンにより精神科を受診し、抗うつ薬を使用する人が増えたことによると思われます。
これらの抗精神薬の副作用については、内海 稔先生の「精神科は今日もやりたい放題(三五館)」に詳しく書かれています。
特に「発達障害」、「心的外傷後ストレス症候群(PTSD)」、「人格障害」、「統合失調症」などで薬を飲まれている方や、その家族の方はぜひ一読をおすすめします。
信頼できる医師に相談を
なお、すでに睡眠薬や安定剤、抗うつ剤などの向精神薬を常用されている場合、急に薬を中断するのはたいへん危険です。
必ず、親身になって相談に乗ってくれる医師を捜し、徐々に薬を減らしていきましょう。
私自身は、睡眠薬や安定剤を常用している方には、できるだけ減量を勧めています。
たくさんの精神科の薬を飲んでおられる方の断薬をした経験はありません。
しかし、できるだけの援助はしたいと考えていますので、お困りの方はお気軽に当院までご相談下さい。
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